LAST YEAR'S WALTZ - STEVE KUHN [ECM]
SIDE.A
1.Turn To Gold (3:45)
2.The Drinking Song (5:42)
3.Last Year's Waltz (4:04)
4.I Remember You (8:19)
SIDE.B
1.Mexico (5:02)
2.The Fruit Fly (5:37)
3.The Feeling Within (4:46)
4.Medley : Old Folks ~ Well You Needn't (2:00)
5.Confirmation (5:21)
6.The City Of Dallas (2:55)
*1981年4月 NY Fat Tuesdayでのライブ録音
Steve Kuhn (p) , Shela Jordan (vo) , Harvie Swartz (b) , Bob Moses (ds)
先日購入したECM Catalogを最近暇を見つけて眺めている。ジャケット写真を見たり、
解説やデータを見て次はこれが欲しいなどとメモしてみたり。楽しい。
その中で持っているけどもう何年も聴いてなかったSteve KuhnのECM盤(ECM1213)を
見つけ、聴きたくなったので早速LPを取りだしてきた。
この作品はECMには珍しいライブ録音。それが理由なのかどうか判らないけどCatalogに
よるとCDでの再発がされていないらしい。レア盤?
メンバーはSteve Kuhnのトリオ+Shela Jordanのボーカル。
Shela Jordanは、以前あのDuke Jordanの奥さんだった人で、浮遊感のある歌い方が
独特。このアルバムでもA-3, B-1,2を除いた7曲でボーカルを披露している。
このアルバムを買った当時は彼女のボーカルはちょっと苦手だったけど、今は結構好き
だったりする(笑)
さて、曲はまずA-1が良い。Shela Jordanも力のこもったオーソドックスなボーカルだし、
曲もなかなかドラマチック。A-2は題名に合せてなのかShela Jordanの独特なスキャット
が炸裂。
B-1はラテンタッチで軽快な佳曲。トリオのリラックスした感じが良く伝わってきます。
B-2は緊張感のあるECMらしい曲。アップテンポでノリが抜群!
B-3は一転してバラード。Kuhnのバックのピアノがいつになく優しくて温かい。
ラストは題名通りの南部アメリカを感じさせる曲。最後にバックのメンバー?が声を合わせて
歌うところなんてとても楽しそうである。
どちらにしても、久々に聴くとバラエティに富んでいてなかなか良いアルバム。
Steve Kuhnのリラックスした演奏が聴ける貴重な1枚。
ECM Catalog [ECM]
Amazonに注文したECM Catalog(河出書房新社)が届いた。
これは、パット・メセニー、キース・ジャレットなどで有名なECMレーベルの約40年間に
及ぶ全作品を網羅した本です。ECMファンの僕としてはまさにバイブルとなりそうな本。
少し前には、洋書で ' The Visual Language of ECM '(英語版題名。他にドイツ語版あり)
というECM作品のジャケット写真ばかり集めた本が発売されてこちらにも心動かされている
のだが、結局、まずはこのカタログを購入。
こちらの本もやはりあの素晴らしいジャケット写真を放っておくはずがなく、まずは一部の
ジャケットのカラーによる紹介がされてます。これからゆっくり見たいです。
そしてECM1001番から始まる作品の曲名、参加アーティスト、録音やジャケ写の撮影者など
基本的なデータと、簡単な解説があります(こちらにもジャケ写がありますがモノクロ)
記念すべき1001番はマル・ウォルドロンだったんですね(今まであまり気にしてなかった・・・)
自分の持っているもの、いないものを順次見ていくのは楽しいものです。
もちろん持ってないものがほとんどなので、楽しみ半分、出費も怖いです(笑)
IN PAS(S)ING - MICK GOODRICK [ECM]
1.Feebles, Fables and Ferns (7:59)
2.In the Tavern of Ruin (11:28)
3.Summer Band Camp (6:10)
4.Pedalpusher (8:11)
5.In Passing (8:50)
Mick Goodrick (g) , John Surman (ss, bs, b-cl)
Eddie Gomez (b) , Jack DeJohnette (ds)
ジャズギター仙人とも呼ばれるMick Goodrickが唯一ECMに残したリーダーアルバムが
このIn Pas(s)ing。録音は1978年にオスロのTalent Studioにて。
Mick Goodrickは、プレイヤーとしては有名とは言えませんが、ジャズ理論、特に
ヴォイシングに関しては卓越したものがあり、Mike Stern, John Scofield, Bill Friselなどを
音楽学校で教えた経歴があるそうです。また、Pat Methenyに影響を与えたことでも
知られています。
しかし僕にとっては、Mick Goodrickについては上記の様な話は聞くけれど、印象が正直
ほとんど無いギタリストでした。Gary BurtonのバンドにいてCDにクレジットはあるけれど、
どこにいたの??って感じ(失礼)
さて、この作品は、さすがにリーダー作だけあって、彼の特徴を知るにはいい作品だと思います。
バックには、ECMではおなじみのSax/Clarinet奏者のJohn Surmanと、Eddie Gomez & Jack
DeJohnetteというビッグネームのリズム隊。
そして、もちろんMick Goodrickのギターもじっくりと聴けます。
彼の場合、ソロを弾きまくるとかいうタイプではなく、バッキングの和音の響きや丁寧に紡ぐような
アルペジオなどのバッキングに特徴があるし魅力がありますね。音に奥行きがある感じがします。
曲としては1曲目がいいですね。
彼のギターで始まるイントロにJohn Surmanがバリトンサックスで哀愁を感じるテーマを吹きます。
その後、Mick Goodrickの滑らかなギターソロ。非常にナチュラルでいい音色です。
その後、Eddie Gomezのベースソロ。ベースもいいけど、そのバッキングのギターがまたいいです。
4曲目もスローないい曲。今度はJohn Surmanはバスクラでの演奏。
ここでもGoodrickの4ビートに乗ったギターソロがあり、途中の和音の使い方などカッコイイです。
他には3曲目がちょっと牧歌的な明るめの曲で面白いです。
最近は、オーストリアのギタリストWolfgang Muthpielとデュオのライブアルバムも発売してますね。
僕はまだ買ってませんけど興味はあります。
ということで、Mick Goodrickのギターをゆっくり聴きたい人にはオススメの1枚です。
1曲目Feebles, Fables and Ferns はYou Tubeで聴けます。
YOU TUBEへはココをクリック